畳の心地いい香りなど、和室は癒され、客間として使うだけでなく、子どもの遊び場や着替えの場所、趣味を楽しむ場所など、日常生活でさまざまに活用できます。

和室の収納といえば押入れですが、今の暮らしでは使い方が難しいです。押入れとクローゼットとの決定的な違いは、天袋、上段、下段とスペースが3つに分けられているところと、その奥行きの深さです。天袋は高くて使いにくく、奥のほうに入れたものは取り出しにくいです。更に洋服を掛けて収納できません。また布団もサイズが昔と今では違うので、うまく収まりません。
押入れに今の布団を収納するなら、襖を取り外し、三つ折の布団の幅110cmを布団収納にし、余ったスペースにはハンガーパイプを設置して、クローゼットのように使うと良いです。

廊下の両脇に居室がある田の字の間取りでは、独立性が高く、通風・採光が確保できるので、主寝室として機能します。畳の香りや弾力性も、寝心地として魅力があります。日中は家事スペースとして使い、家族団欒のくつろぎスペースとしても、冬はコタツと相性が良く、鍋料理や正月のおせち料理にも雰囲気があいます。

和室は子供の成長も支えます。赤ちゃんの様子を見ながら家事が出来、畳のクッション性は、赤ちゃんを危険から守ります。やんちゃ盛りには、畳は吸音性にも優れているため、特にマンションでは、下の階に音が響き難いです。畳部屋は集中力を高めるといった研究結果もあり、勉強部屋にも適しています。

座布団を敷けば大人数の来客にも対応でき、襖を閉めればプライバシーが確保され、ゲストルームにもなります。
また、和室は茶道、書道、お花、和楽器、ヨガなどの趣味の部屋にもなります。

我々の暮らしにパソコンなどの電子機器は欠かせないものとなっています。私も主人もパソコンを使う機会が多いため、リビングの延長上に設けた小上がりの和室にパソコンを集中して行えるパソコンスペースを設けました。普段は建具をオープンにしているのですが、和室を小上がりにしたことで空間に立体感が生まれ、互いの空間に違和感を与えることもありません。

主人が持ち帰りの仕事を集中して行いたい時は、建具で閉め切って仕事を行います。隣で過ごす家族の気配を感じながら、自分の時間に集中できる和室となっています。長時間パソコンを利用しやすいように、造り付けたカウンター下には、掘り込んで足をゆったりと伸ばせる造りにしています。これは和室に高さを設けたことで可能な造りとなったのです。正座でパソコンをすると足がしびれて集中力にも欠けてしまいます。掘り込んだ造りにしたことでゆったりと足を伸ばせて、仕事への集中力も高められているのです。

カウンターサイドには壁面収納を設けており、仕事の書類、パソコン関連用品、プリンターなどを整理しています。和室では子ども達が遊んだりすることも多いため、この壁面収納には絵本やおもちゃなども整理しています。私がここでパソコンを利用することもあります。子どもが昼寝をしている横でネットショッピングをしたり、自分の時間を楽しみながらも子どもとの繋がりやコミュニケーションの取りやすさを確保できているので安心できます。子どもが成長すればスタディーコーナーとしても役立ちそうです。

キッチンのスタイルが多様化するのと同様に、和室のあり方も多様化してきました。床の間があり、長押が設けられている純和風の和室は数を少なくしてきました。吊り押入れを設けてその下に窓を設け、和室の明かり採りにしたり、2トーンカラーの遊び心のある色使いの畳など洋風住宅との調和の取れやすい和室というのが求められるようになりました。

また和室は完全独立型からリビング内やリビングの延長上に設けられることが多くなりました。フローリングのリビングと繋がることから、違和感なく和と洋の空間が存在できるような空間作りも求められるのです。そこで私は小上がりの和室に大きな魅力を感じます。フローリングのリビングと畳の和室が繋がる間取りを採用しても、高さを設けることで違和感かくそれぞれの空間が存在します。

また段差があることで空間にメリハリも生まれやすくなるのです。小上がりのすることで畳の下に生まれるデッドスペースを利用し収納スペースにすることができるのです。リビングやリビングに繋がる和室は人が集まるだけに、自然と物も溢れてしまいがちです。物が散らかりにくくするために収納スペースは多い方がいいのです。また小上がりにすることでちょっと腰を下ろすには最適の和室となるのです。家事の合間の休憩や、足腰の弱った高齢者がちょっと腰を下ろすには便利です。腰を下ろしてもサッと立ち上がれるので家事への取り掛かりもスムーズになりますし、高齢者も次の動作がしやすくなるのです。小上がりの和室は魅力がたくさんあるのです。